僕はレゲエが大好きです。数ある音楽のジャンルの中でも、ダントツでレゲエが一番好きです。
レゲエを好きな人なら一度は耳にするであろう言葉
「ラスタファリ」
ジャマイカにとって欠かせない宗教の一つです。
でも、ラスタについて知っている人もいれば知らない人も多いと思います。
そこで今回はレゲエ好きの僕がラスタファリについて詳しく解説!
僕は実際にジャマイカにも行って、リアルなラスタマンを見た事もあります!
この記事を最後まで見てもらえれば、ラスタファリの全てが分かりますよ!
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目次
レゲエと切っても切れない関係の宗教
画像参照元:http://qq1q.biz/DUZI
ラスタファリを一言で表すとしたら
「レゲエと切っても切れない関係の宗教」
でしょう。
レゲエにとってラスタファリというのはかけがえのない存在です。
このラスタファリについて理解を深めていくと、よりレゲエが良い音楽に思え、もっともっとレゲエの魅力に気付ける筈です。
では、そもそもラスタファリとは何なのでしょうか?
そこから話を始めていきましょう。
ラスタファリってなんなの?
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ラスタファリとは何なのか?と、疑問に思っている方もいるかも知れません。
なので、まずはラスタファリについてご説明していきましょう。
ラスタファリとは正式な名称を「ラスタファリ運動」と言い、一言で言えばジャマイカ発信の宗教の事を指します。
まあ、誰も正式な名称なんかでは呼ばず「ラスタ」と言う事が殆どですね。
ジャマイカ人に対してもラスタと言えば通じます(笑)
もちろん宗教ですからラスタには様々な教えがあり、ラスタマンはその教えや戒律を忠実に守っています。
では、ラスタマンの教えと、宗教が目指す目的についてもご説明してきましょう。
ラスタファリの教えとは?
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ラスタマンの教えとして有名なものは
「菜食主義」と
「ドレッドヘアー」でしょう。
ラスタは人間の体を神殿として扱っており、体を神聖な物にする為に自然から取れるものしか摂取しません。
なので、肉はモチロンの事、健全なラスタマンは加工食品も一切口にしないほどです。
僕がジャマイカに行って本物のラスタマンを見た時、彼らは果物ばっかり食べていました。
なんの果物かは分かりませんが(笑)
また、ラスタは自分の体に刃物を当ててはいけない。という規律があります。
なので髪は自然と伸びっぱなしになってしまいます。
本当に何十年も切らないので、髪は普通に自分の身長よりも長くなってしまうんです。
そこで、長い髪を短くする為にドレッドヘアーにしています。
髪をドレッドにすると10cmが1cm位になりますからね。
また、体に刃物を当ててはいけないので髭も剃りません。
ボーボーです(笑)
僕がジャマイカで会ったジャマイカ人は鼻毛までボーボーでした(笑)
そんなラスタの根っこにある一番の思想は「アフリカ回帰」です。
ジャマイカは昔イギリスの植民地で、ラスタマンの思想としては「ジャマイカの祖先達は元々はアフリカにいた」という思想があり、その為アフリカに回帰する事を目的としているのです。
ラスタが他の宗教と少し違うのはそこです。
別に明確な神がいる訳でも教養がある訳でもありません。アフリカ回帰が彼らの目的なのです。
その為、分類上は宗教に当てはまらず、ラスタファリ「運動」と呼ばれるのです。
では、そんなラスタファリはレゲエと何故関係があるのでしょうか?
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何故レゲエと関係があるのか?
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レゲエと何故関係があるのか?
それを紐解いていく為には、ラスタファリとジャマイカの関係性を知るのが一番です。
1910年「マーカス・ガーベイ」というジャマイカ人がいました。
彼は熱心な活動家で、ジャマイカ人だけでなく、多くの黒人からリスペクトを集める人間でした。
そんな彼がこう言ったのです。
「アフリカを見よ。黒人の王が戴冠する時、解放の日は近い」と。
それから20年経ったある日、アフリカのエチオピアの皇帝に黒人である「ハイレ・セラシエ一世」が即位します。
つまり、マーカス・ガーベイの予言が真実になり、アフリカに黒人の王が誕生したのです。
その当時、ジャマイカはまだイギリスの植民地でジャマイカ人は現状に辟易していました。
しかし、マーカス・ガーベイの予言が現実になった事で、何か他にも起こるのでは?
本当に黒人がアフリカに帰れる日がくるのでは?
と、奇跡を期待して植民地国家でありながら、ラスタファリ運動が徐々に浸透していきます。
そして、1962年にジャマイカはイギリスの植民地支配を終え、独立国家となります。
しかし、当時まだ社会情勢は不安定で、多くのジャマイカ人が自分の将来に悲観していました。
そんな当時の情勢も後押しして、ジャマイカではラスタファリ運動の熱が加熱していきます。
1966年には「ハイレ・セラシエ一世」がジャマイカに来訪。
これを受けてジャマイカでのラスタファリ運動は更に更に加熱します。
そして、そんなジャマイカ全体のラスタファリ運動熱に当てられた一人の若者がいました。
名前は「ロバート・ネスタ・マーリー」
そう、後に「ボブ・マーリー」としてジャマイカの国民的スターになる人物です。
世界にラスタを広めた男「ボブ・マーリー」
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ボブ・マーリーは元からラスタファリアンではありませんでした。
何故なら、ラスタファリアンの社会的地位は少し低かったからです。
今で言う「ニート」みたいなもんですね。
ラスタ=世捨て人というイメージが当時は強かったのです。
しかし、ハイレ・セラシエ一世が来訪した事によってラスタの社会的地位は上がり、ラスタファリアンは堂々とした生活を送れるようになり、積極的に社会に馴染もうとするラスタファリアンも出てきました。
そうやってラスタファリが多様し始めた頃に、ボブ・マーリーはラスタファリと出会うのです。
ボブ・マーリーは白人の父と黒人の母の間に生まれた子供で白人にしては色が黒く、黒人にしては色が白い子供でした。
なので、白人、黒人、どちらのコミュニティーにも馴染めず、かなり辛い経験をしていたと聞きます。
その結果独り立ちするしかなく、いつの間にかボブ・マーリーが生まれた「トレンチタウン」では、喧嘩が一番強く「タフ・ゴング」と呼ばれるまでになるのですが。
そんな自分に合ったコミュニティーがないボブ・マーリーにとって、ラスタファリはまさに天国のような場所でした。
ラスタファリは肌の色で人を差別したりせず、ラスタと同じ思想を持っている人を歓迎したのです。
結果、ボブ・マーリーはラスタファリアンとなり、ラスタとなる前から音楽家だった彼は自身の音楽に色濃くラスタの教えを反映していきます。
すると、その音楽が大ヒット!
元々歌手として並々ならぬ才能を持っていたボブ・マーリーが強い思想を押し出した曲を発表して売れない訳がないのです。
ボブ・マーリーは世界的なスターになり、ラスタファリアンにとっても一種のシンボルになります。
ボブ・マーリーが世界的に活躍した事でラスタの波はジャマイカを飛び越えて世界に広がり、全世界で徐々にラスタファリアンが増えていきます。
ボブ・マーリーの影響は凄まじく、1975年に「ハイレ・セラシエ一世」が亡くなっても、ラスタファリ運動の熱が冷める事はありませんでした。
むしろ、彼が活躍する事によって更に運動の熱は加熱していきます。
1981年にボブ・マーリーが死ぬまでは。
ボブ・マーリーの死後ラスタはどうなった?
画像参照元:http://ur0.work/Dfz8
1981年、全世界のラスタマンにとって、まさに悲劇と言えるニュースが駆け巡ります。
ラスタのシンボルであり、レゲエの第一人者と呼ばれるボブ・マーリーが死んだのです。
レゲエという音楽を使ってその思想を全世界へ発信し、当時のジャマイカの情勢や劣勢に立たされていた黒人達の魂の叫びを歌ったボブ・マーリーはレゲエの神様と呼ばれるようになります。
今でもジャマイカ人はボブ・マーリーを凄く尊敬しており、ジャマイカに行った時は多くのジャマイカ人に「ボブ・マーリーは知っているか?」と、聞かれました(笑)
ですが、ラスタファリ運動の熱は冷めていってしまいます。
特にジャマイカ国外でのラスタの熱は急激に冷めていくんです。
いかにボブ・マーリーがラスタにとって重要な存在だったかがよく分かります。
ジャマイカ国内でもラスタの熱は冷め、ボブ・マーリーの死後、全世界でラスタの数が10分の1になったと言われるほどラスタの数は減っていきます。
レゲエもラスタの思想を歌った歌は消え、下ネタやダンス・チューンが多くなったダンスホール・レゲエが流行りだします。
もう、誰しもがラスタの終わりを予感しました。
しかし、ボブ・マーリーの意思を継ぐ者が表れたのです。
それが「ガーネット・シルク」です。
彼はダンスホール・レゲエの世界でラスタの思想を歌い、当時のレゲエ界で凄まじい活躍を見せます。
「ボブ・マーリー二世」
と呼ばれるまでになるのです。
しかし、そんな凄まじい活躍を誇ったガーネット・シルクは全盛期真っ只中の1994年に死亡。
ですが、そんなガーネット・シルクに当てられ、様々なアーティストがダンスホール・レゲエのシーンでラスタファリアンに改宗するようになります。
結果1990年代にもう一度ラスタファリ運動は活発化を見せ、現代にいたるまでその灯火は消える事なく脈々と受け継がれてるのです。
黒人達が真に解放され、肌の色で差別しなくなる世界がくるまで、ラスタファリ運動の魂はなくなる事はないでしょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
ジャマイカとラスタとレゲエ。
どれも切っても切れない存在です。
それにしてもボブ・マーリーは凄いですね(笑)
ラスタにとって神的存在である「ハイレ・セラシエ一世」の影響力を完全に超えてしまっています
だから彼はレゲエの神様と呼ばれるのでしょうね。
一度でいいからボブ・マーリーのライブを見てみたかったもんです。